熱中症を防ぎましょう
夏が近づくにつれ、注意が必要になるのが「熱中症」です。
特に現場作業や屋外勤務の多い職場では、従業員の体調管理が安全と生産性に直結します。
業務災害として認定されるケースも増えているため、企業としてはしっかりと対策を講じておくことが求められます。
■暑さを避ける、身を守る
屋内では
・エアコン等で温度を調節、室温をこまめに確認
・遮光カーテン、すだれの利用、打ち水の実施
・WBGT値も参考に
屋外では
・日傘や防止の着用
・天気の良い日は日陰の利用、こまめな休憩
・熱中症警戒アラート発表時には、外出をなるべく控え、厚さを避ける
からだの蓄熱を避けるために
・通気性のよい、吸湿性、速乾性のある衣服を着用する
・保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす
こまめに水分補給する
・室内でも、屋外でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分補給しましょう。
■特に注意したい方々
・子どもは体温の調整能力が十分に発達していないので、気を配る必要があります。
・熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者です。
・高齢者は厚さや水分不足に対する感覚機能やからだの調整機能も低下しているので、注意が必要です。
・障害のある方も、自ら症状を訴えられない場合があるため、特に配慮しましょう。
■熱中症の症状
・めまい ・頭痛
・立ちくらみ ・嘔吐
・生あくび 症状がすすむと ・倦怠感
・大量の発汗 ⇒ ・判断力低下
・筋肉痛 ・集中力低下
・こむら返り ・虚脱感
応急処置をしても症状が改善されない場合は医療機関を受診しましょう。
■熱中症が疑われる人を見かけたら(主な応急処置)
・エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰など涼しい場所へ避難
・衣服をゆるめ、からだを冷やす(首の周り、脇の下、脚の付け根など)
・経口補水液を補給
※一度に大量に飲むと、ナトリウムの過剰摂取になる可能性もあります。
腎臓、心臓等の疾患の治療中で、医師に水分の摂取について指示されている場合は、指示に従ってください。
自力で水が飲めない、意識がない場合は、ためらわずに救急車を呼びましょう。
■まとめ
予防こそ最大の安全対策
熱中症は、正しい知識と事前の対策で防ぐことができる業務災害です。
近年は地球温暖化の影響により、猛暑日は年々増加しており、今後は「例外的な事態」ではなく「毎年恒例のリスク」として備える必要があります。
特に中小企業では、限られた人員・設備の中で業務を進めることが多いため、従業員一人ひとりの健康がそのまま業績や安全体制に直結します。
企業としては以下のような取り組みが効果的です。
・熱中症対策を「制度」として整える(就業規則やルール化)
・定期的な職場点検や現場ヒアリングを実施する
・上司やリーダーへの教育を強化し、現場主導の声掛けや休憩の徹底を促す
・安全衛生委員会やミーティングで、厚さ対策のPDCAサイクルを回す
また、厚生労働省や自治体が発信する資料や、熱中症警戒アラートの活用も非常に有効です。
「熱中症は自己責任」ではなく「職場全体で予防する文化」を作ることが、健康経営にもつながり
従業員の定着率向上・企業イメージの向上にもつながります。
この夏、そしてこれからの毎年の夏に向けて、早め・確実な熱中症対策をはじめましょう。