「シフト制」労働者の労働契約について
労働契約は、始業・終業の時刻や労働日、休日について、あらかじめ明確にした上で契約を締結する必要がありますが、シフト制の場合、契約内容が曖昧になってしまい、トラブルに発展するケースも多く見られます。そういったトラブルを予防する観点から、厚生労働省は『シフト制労働者の雇用管理を適切に行うための留意事項』を公表しました。
■始業・終業時刻
シフト制の場合、労働条件明示書等に、単に「シフトによる」と記載するケースも多く見られますが、労働契約締結時に始業と終業の時刻が確定している日については、単に「シフトによる」と記載するだけでは足りず、労働日ごとの始業・終業時刻を明記するか、原則的な始業・終業時刻を記載した上で、一定期間分のシフト表等を併せて交付する必要があります。
■休日
具体的な曜日等が確定しない場合でも、休日の設定にかかる基本的な考え方等を明記する必要があります。
■労働日
労働日や時間帯についても、基本的な考え方を予め合意することが望まれます。
・一定の期間中に労働日が設定される最大の日数、時間数、時間帯
【例】毎週月、水、金から勤務する日をシフトで指定する
・一定の期間中の目安となる労働日数、労働時間数
【例】1ヶ月○日程度勤務/1週間あたり平均○時間勤務
・上記に合わせ、一定の期間において最低限労働する日数、時間数などを定めることも考えられます
【例】1ヶ月○日以上勤務/少なくとも毎週月曜日はシフトに入る
シフト制を採用している場合は、この機会に今一度契約内容の確認をしておきましょう。
参考:厚生労働省 いわゆる「シフト制」について