雇用保険料率の引き下げ終了へ 2023年4月から1.55%に
雇用調整助成金の支給が増え雇用保険の財源不足が深刻化する中、厚生労働省は雇用保険の保険料率を引き下げている措置を年度末で終わらせることを決め、現在、賃金の1.35%の保険料率は来年4月から1.55%になります。
雇用保険の保険料率は、雇用保険財政に余裕があった新型コロナウイルスの感染拡大前に引き下げられていましたが、厚生労働省は感染拡大後に雇用調整助成金の支給決定額が6兆円を超えるなどして財源不足が深刻化しているとして、19日の審議会で、引き下げの措置を年度末で終わらせる方針を示しました。
コメント:雇用保険料率の変遷を調べてみると、下記のようになります。
H24~H27年 ・・・本人:5/1000、全体:13.5/1000
H28年 ・・・本人:4/1000、全体:11/1000
H29~R4.9月 ・・・本人:3/1000、全体:9/1000
現在 ・・・本人:5/1000、全体:13.5/1000
R5.4月~ ・・・本人:6/1000、全体:15.5/1000
こうして見てみると、H29年からの約5年間の保険料率が低く、この料率に慣れていると今回の改正は少し割高に感じてしまいます。
しかし、不正受給のニュースなども報道されている一方、コロナ禍において、雇用調整助成金の企業への存在は非常に大きく、多くの企業を救ってきたと思えます。記事の財源不足を理由の料率改定はやむを得ないように感じています。
出典:https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221219/k10013928081000.html