【2028年10月1日より】雇用保険の適用拡大について

現在、雇用保険の加入要件は以下のとおりとなっています。

  ①1週間の所定労働時間が20時間以上であること

  ②31日以上の雇用見込みがあること

厚生労働省は、2028年10月1日より、上記1週間の所定労働時間を「20時間以上」から

「10時間以上」に変更し、雇用保険の適用対象を拡大することとしました。

これにより新たに500万人が加入する見込みです。

また、雇用保険適用範囲の拡大に伴い、基本手当の支給等に関する基準も見直されます。

【現行の被保険者期間の算定基準】

  ・離職日から2年間に被保険者期間が12ヶ月以上必要

  ・賃金の支払い基礎となった日数が11日以上
   または
   賃金の支払いの基礎となった労働時間数が80時間以上ある場合を1月とカウント

【(新)被保険者期間の算定基準】

  ・離職日から2年間に被保険者期間が12ヶ月以上必要(変更なし)

  ・賃金の支払い基礎となった日数が6日以上
   または
   賃金の支払いの基礎となった労働時間数が40時間以上ある場合を1月とカウント

今回の変更については、雇用労働者の中で働き方や生計維持の在り方の多様化が

進展していることを踏まえ、雇用のセーフティネットを広げる狙いがあるようです。

相当数の対象者が生じることが予想されるため、実務担当者はより慎重な管理が必要になります。

出典:厚生労働省 雇用保険法等の一部を改正する法律(令和6年法律第26号)の概要